Hi-jet工法とは?

Hi-jet工法とは?

水を有効に利用したHi-jet工法で「環境」と「作業者」の安全を守るためのアスベスト除去技術です。除去対象により2種類の工法があります。

Hi-jet工法のコンセプト

1アスベストの湿潤除去と汚染水処理対策

Hi-jet工法で作業員と環境の安全性を確保するために最も大切なのは「充分な湿潤」です。
「充分な湿潤」と言っても水をただふんだんに使用すれば良いというわけではなく、水圧をコントロールすることで水量を調整します。
Hi-jetの各工法ではアスベストの切削に特殊な器具が使われます。
「Hi-jet AAC工法®」では壁面仕上塗材専用の除去装置、「Hi-jet ARC工法®」では煙突アスベスト専用の除去装置を使います。
両方とも超高圧でターゲットのアスベスト破壊し除去して除去面並びにその一帯を洗浄します。

使用される水は特別なものではなく水道水であり、水道さえあれば、Hi-jet工法によるアスベスト除去は可能になります。
また、Hi-jet工法で使用された汚泥水は1箇所に集められて自然沈降分離させた後、HEPAフィルタ同様の0.3マイクロメーターより細かいフィルタでろ過した後、PH処理などとアスベスト検査をして下水溝などへ放流します。
作業床は防水シートによって養生されるため作業中に使用される水が未回収のまま外に流れ出すことはありません。

壁面仕上塗材除去装置
煙突アスベスト除去装置
防水シートによる作業床養生

2粉じんとドラフト等気流対策

アスベストの処理において作業環境中の粉じん対策は必須であり、そのための負圧(陰圧)は重要な項目です。
煙突内のアスベスト除去の場合は除去中のドラフト上昇気流や煙突断熱材の大量剥落による隔離区域の加圧状態に対処しなければいけません。
「Hi-jet ARC工法®」では-40Paの強力な負圧や不意に発生する加圧にも対処しています。
外壁等の仕上塗材や下地調整塗材除去の場合は、集じん装置付きの工法であっても除去装置横から噴射水とその飛沫が漏れ出ているケースがあります。
また、塗材の状態によっては除去装置に集じん装置(バキューム)を装着せずにアスベスト除去することもありますが、仮説足場作業区域にプッシュプル換気法による下降気流を発生させて区域内を全体換気して、超高圧水の飛沫に含まれるアスベスト粉じんを処理します。
継続して区域全体が喚起されるため、夏場には作業員の熱中症対策にもなります。
作業床の防水養生はポリエチレンの様に漏水はなく土壌汚染の対策も万全です。

丸形のアスベスト断熱材除去の様子
角形のアスベスト断熱材除去の様子
壁面アスベスト仕上塗材除去でのプッシュプル換気の様子